弊社は、食を中心とした日本の文化に関わる商品を世界(現在は台湾を中心)にお届けする会社です。日本各地の魅力的な商品を厳選し、取り扱い品目は農産品・農産加工品や伝統工芸品など多岐にわたります。創業は広告業のため「広告屋が実践する貿易」を旨とし、お客様にとって未知なる日本食文化を紹介していくことをコア・コンピタンスとして事業を展開しています。
台湾市場では、日本産品が高級スーパーマーケットを中心に多数流通しています。特に近年進出が目覚ましい日系チェーンスーパーは、日本国内と見間違えるほどの品ぞろえで人気を集めています。この人気を支えているのが、大手チェーンによる大量物流での低価格販売戦略です。この戦略により、人気の日本産品を台湾でもお手頃な価格で購入することが可能となっています。一方、こうした販売ルートに商品を提供できるのは大手メーカーが中心で、地方都市で地域の歴史や文化とともに事業を展開する小規模メーカーの場合、供給力や卸価格の競争力、商品認知度などの面から、非常にハードルが高いのが実情です。
大量物流での低価格販売に頼らず、まだ認知されていない商品を市場拡大させていくためには「お客様の商品に対する共感を育む」姿勢が第一です。そのためには商品供給者(メーカー等)は地方自治体等が主催する産地フェアなどに参加し、台湾市場での自社商品に対するお客様の評価を正しく理解していくことが必要です。これを起点に市場へのアプローチと改善を繰り返し、お客様とのエンゲージメントを拡大させていくことが何よりも重要となります。
弊社は、商品供給者が抱えるこのような課題に対応し、地域の歴史や文化と結びついた魅力的な商品の海外展開に貢献するため、2021年5月、高雄の人気百貨店に常設店舗「竈 kamado」をオープンしました。
「竈 kamado」では、大手チェーン店では取り扱われにくい地域産品を中心に、その商品が持つストーリー(魅力)とともに販売しています。店舗運営において弊社が大切にしているのは、購入意欲を最大化させるための対面販売です。実地での商品研修やマニュアルなどによる店員教育を充実させ、店員の持つ豊富な知識を背景に、お客様の商品に対する共感を醸成し、まだあまり知られていない(ほとんど無名な)商品にもかかわらず、思わず購入したくなるようなコミュニケーションを展開しています。その他お客様との様々な接点を確保しながら、エンゲージメントを最大化させることを心がけています。
お陰様で「竈 kamado」は、1号店のオープンから約5年が経過し、2026年4月には台中に2号店、2027年4月には高雄に3号店となる旗艦店をオープンさせるまでに販売規模を拡大してきています。
今後も地方産品の海外展開において中心的な役割を果たせるよう、「竈 kamado」という店舗を一つのメディアとして捉え、日本中の魅力あふれる地域産品の情報発信源として機能させていくと同時に、各地方都市と訪日台湾人との交流機会を拡大し、ご当地でのインバウンド需要の拡大にも貢献していきたいと考えています。
株式会社メグ 代表取締役 林 克宜